リア獣・宮川卒業

「あーくそ、起きろよマジで」
3年ぶりに恋人ができ浮かれている様子が傍目にも窺える彼女は、目の前で舟を漕ぐ彼氏に悪態をつく。彼女は昨日まではスタッフだったが、いまはもうスタッフではない。

 

難波辺りの飴くれるおばちゃんが20年若返ったらこんな姿になるんだろうなーーそれが、やたら通る笑い声とヒョウ柄のバッグを携えた彼女の第一印象だ。

 

ショートカットでツーブロックの女はだいたいダンスが上手いが、御多分に洩れず彼女も日々クラブ活動に勤しみ男を狩るPARTY PEOPLE(パリピ)である。その清々しさすら感じる性への探究心と本能的衝動に身を委ねる姿勢は尊敬に値する。

 

彼氏ができクラブ活動に支障が出ているかと思いきや、最近では仲良くカップルで踊り散らかしている様子である。その姿はまさにリア充、否、リア獣といえよう。

 

なかなか目覚めてくれない彼氏に乳首ドリルを発動しているリア獣も、遂にTAOを卒業した。2年ものあいだ持ち前の姉御肌と人情で店を引っ張り続けた眉毛の薄い彼女は次のステージへと歩を進める。

 

「うっし!起きた、帰ろ!帰るよ!」
彼氏をバシバシと叩きまくる(少し心配である)彼女は、きっとそのうちふらっとまたこの店を訪れるのであろう。ただし今度は一人の客として。

 

宮川、今までありがとう。
TAOのパリピよ永遠なれ。

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